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夕方になると足がむくみませんか?

2025/8/3
[ 高齢者の病気 ]
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250718/k10014867241000.html

7月17日 トランプ大統領の会見ですっかり有名になりましたね。下腿のむくみは、心不全、腎不全、くすりの副作用などで起こりますが、トランプ大統領は「慢性静脈不全」健康状態は良好でまったく問題ない!と報道されました。

自覚症状がなくても念のため受診をおすすめします

長い間立ち仕事をしていると夕方足がむくむようになった。痛くもなんともないけれど、青筋のように血管が膨れてきた。この原因のほとんどは下肢静脈の逆流防止弁が傷んできたからですが、原因が長年使ってきたことによる劣化ですので根本的には治すことができません。

毎日の長時間の立位・坐位を少なくし、下肢を挙上すること。肥満を避け、下肢の運動を心がけることが大事になります。対策としては、弾性ストッキング、弾性包帯、調節型圧迫装置などがありますが、症状によっては専門医を紹介します。静脈血流の悪い状態が続くと、まず皮膚の変化が始まります。これを「うっ滞性皮膚炎」(図3)といいます。

https://js-phlebology.jp/?p=7658

皮膚の変化が強くなった場合は放置せず専門医受診を

進行すると、皮膚の色が黒ずみ「色素沈着」(図4)、さらに皮下脂肪に炎症を起こすと線維化し硬く厚くなります「脂肪皮膚硬化症」(図5)、放置すると皮膚に穴があき「皮膚潰瘍」(図6)ができる危険があります。皮膚が硬くもろくなり、血流が途絶え低酸素状態となりますので、なかなか治りません。皮膚科に毎日通院し、死んでしまった組織を除去し、化膿止めを投与し、洗浄、軟膏塗布を繰り返し、根気よく治療しないと命にかかわります。

https://js-phlebology.jp/?p=7658

毛細血管から漏出した体液はリンパ管へ流入する

かつて末梢循環のしくみは、毛細血管から漏出した体液は、90%が静脈側の毛細血管に吸収され、残りの10%がリンパ管に流入するとされていました。しかし毛細血管の血管内腔側にグリコカリックスの層があり、タンパク質の透過性が非常に低いために細胞間隙の膠質浸透圧が低くなる。したがって毛細血管へは再吸収されず、1日8リットルの体液がリンパ管を介して静脈に還流するということです。

また膠質浸透圧の大部分を担っているアルブミンは、主に細静脈の内皮細胞間隙に存在する輸送機構を介して血管内から間質に漏出し、老廃物を含めた様々な水溶性物質を吸着して毛細リンパ管に流入するということです。

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