坂井輪診療所

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医療機器

ACPの学習会を行いました

2023/12/6
[ 地域医療を考える ]

12月1日午後、下越病院総合診療科の酒泉先生から病院でのACPについてレクチャーしていただきました。ACP(Advance Care Planning)とは、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、 本人を主体に、そのご家族や近しい人、医療・ ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、本人による意思決定を支援する取り組みのことです。(日本医師会HP参照)

ACPを行うタイミングやどんな風にきっかけを作るか、診療や問診など、様々な場面で聞き取るチャンスがあることを具体的に教えていただきました。まずはACPについて考えてもらうこと。元気な時に聞くのは縁起でもないと思ってしまいがちですが、救急時にはご本人の意見が聞けないことが多いと思うので、元気な時に確認しておくことは重要であると思います。もちろん、その時の状況により意思が変わることも大いにあり得ます。一度きりの決定ではなく、繰り返し確認していくことも大切だと思いました。

坂井輪診療所では所長が地域の健康相談会などでACPについて講演を行っています。外来では新潟市の救急連携シート作成も行っているため、職員はACPについて一定の知識はありますが、学習会後の意見交換で、「初めて聞く言葉もあり、勉強になった。」「身内がなくなった際、ACPなんて言葉を知らなかった。」「親が亡くなったときを思い返すと、後悔がたくさんある。こんな風に考えてくれる先生がいらっしゃることにびっくりした。」「 誰が見てもわかるような記録の場所があるとよい。」 「救急連携シートでACP聞き取りのページがあるので、その情報を診療所の電子カルテで活用できないか、検討してほしい。」などの意見が出ました。実体験と重ね合わせた感想がでたり、診療所として今後の取り組みについて考えさせられる有意義な会になりました。

通院患者さんの高齢化が進み、独居や高齢世帯の患者さん、認知症の患者さんの割合も増えてきています。ACPについて今後も継続して取り組んでいく必要があると思います。これからは診察の時や問診を聞き取る時にACPに関連する言葉がご本人から出た場合、記録に残し、職員間で共有していきたいと思います。診療所としてまだまだ不十分なところも多いですが、いのちのひとりぼっちを作らない取り組みの一環として、一歩ずつ勧めていきたいと思います。

最後にお忙しい中、学習会を快く引き受けてくださった酒泉先生に感謝いたします。

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