平和・社会保障学習会
5月25日(水) 職員の平和・社会保障学習会を行いました。今回は「後期高齢者医療制度の窓口負担2割化」と「改憲」について、新潟民医連・県社会保障推進協議会の新倉さんを講師に開催しました。
今年10月より後期高齢者医療の被保険者(75歳以上の方等)のうち
一定以上の所得がある方の医療費窓口負担が1割から2割へ
2割負担の対象になるかどうかは、75歳以上の方等のの課税所得や年金収入をもとに世帯単位で判定され、変更対象は75歳以上の方の約20%、施行後3年間は負担を抑える「配慮措置」があります 。厚労省ホームページに判定の流れ・配慮措置等について掲載されています。
講師の新倉さんより、「病院・診療所や調剤薬局等の窓口負担が1割から2割化=2倍化」「政府は、”高齢者医療費に占める現役世代の負担を抑え、国民皆保険を未来につなぐため” との理由で今後も高齢者の負担増は拡大していく見通し」、だが「現役世代の負担減は年間数百円程度」、「最終的には全ての国民の医療費を3割負担へ、介護も2割負担へと増加になりかねない」と述べられました。
また、新潟民医連で作成した日本国憲法と自民党の改憲草案を比較した動画を視聴し「”戦争放棄”を掲げた憲法9条が “戦争ができる国”へと変えられようとしている」「個人より国家など集団を重視している」など、わたしたちを戦争から守り、基本的人権が保障されている日本国憲法を大きく変えようとしていることを学びました。
参加した職員の感想の一部を紹介します
◎年金減額、医療介護の負担増で国民の生存権が侵される方向に進んでいる。 もっと大きく全面的なたたかいをすすめないと。
◎窓口負担「2倍化」は高齢者にとって大変な負担。受診控えで症状悪化につながらないか心配。
◎2割化の是非ではなくこれを通すことで全員3割化、介護も2割化とすすめていかせないこと、軍事費を増やし国民に言いたい事を言わせない国づくりに転換させないことが大切。
◎戦前の抑圧された体制に戻るような憲法改悪をさせないよう、私たちも勉強が必要。学習会に参加しなければわからなかった。
◎ますます弱い人たちの生きる権利が奪われていく。「どんな人も」共に生きあっていくことが大切。
わたしたち一人ひとりにかかわる問題
高齢者世帯の7割が、総所得に占める公的年金比率は80%以上といわれています。生活を支える公的年金が減額され続ける中、窓口負担を2割に増やすことは高齢者の生活をさらに厳しくさせてしまいます。診療所に来られる患者さんの受診控えや中断、重症化につながらないか気がかりでなりません。窓口負担が増えることでご心配な方は、お気軽に診療所へご相談下さい。
「窓口負担増」「改憲」は全国民にかかわる問題です。国民一人ひとりの生存権が守られ、尊厳をもって生きていくために、わたしたち自身しっかり学び、危機感をもって働きかけ、取り組んでいかなければならないと確認できた学習会でした。